待ち伏せ
「 | どうやら俺が来るとこは見られなかったみてぇだな
聴く (英語)
— 待ち伏せに成功したデモマン
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」 |
待ち伏せ(または奇襲)とは隠れた場所から予想外の攻撃を加えることを指します。この戦術の採用がより効果的となるクラスは、近距離戦が得意または奇襲の成否に大きく依存する、パイロ、ヘビー、スカウト、スパイなどです。基本的に待ち伏せはこれらのクラスが、より中距離戦を得意とする敵クラスとの戦闘を避けるために行いますが、他のクラスが採用しても大抵効果的な戦術でもあります。曲がり角や障害物の裏に隠れることで、無警戒に通ろうとする敵を捕捉でき、上手く行けばそのままキル、あるいは逃げられる前にかなりのダメージを負わせることが可能です。
迂回(または側面攻撃)は待ち伏せと同様に効果的な戦術で、正面の敵に気を取られている敵プレイヤーの側面または背後から攻撃を仕掛けることを指します。この戦術は徹底した待ち伏せ戦術よりも待ち時間が少なく済みます。
目次
釣餌
時には敵を待ち伏せに陥れるために敵を動かす「説得材料」とも言うべきものをチラつかせる必要があります。そうして味方や目標の所へおびき寄せる役割を担う「釣餌」役を装う必要も生まれます。以下は9つのクラスと目標物の評価および「優先目標度」です。
- スカウト - 低: スカウトは弱く、その武器は近距離戦で最も有効となるため、通常、カモとして捉えられます。スカウトは基本的にあまりに小さく、あまりに速く、あまりにすばしっこいので、どのクラスにとっても追撃にはかなりの労力を割く必要があります。
- ソルジャー - 中: ソルジャーは大柄で足の遅い敵に属するため、敵にとってはしばしば追撃したくなるクラスとして映ります。ソルジャーは大ダメージを与えられるクラスのため、独りでもそれらの欠点を相殺可能です。リロード中に退却した場合、負傷していると装うことができ、敵の追撃を誘えるでしょう。また、Escape Planを装備することでも、逃走を図ろうとしている風に装え、敵を釣ることができるでしょう。
- パイロ - どちらかと言えば低い: パイロの武器は射程が限られているため、基本的に敵へ「向かう」クラスであり、敵から逃げることは普通しません。敵はおそらく逃げるパイロを追撃したくなるでしょうが、回れ右したパイロを見て「曲がり角でこちらを補足する算段ではないか」と警戒される可能性もあります。
- デモマン - 非常に低い: 待ち伏せはとても一般的なデモマンの戦術であり、多くのプレイヤーは退却するデモマンを見ても、その退却路に粘着爆弾の罠を仕掛けているであろうと予測するでしょう。敵は通常、粘着爆弾を安全に破壊できる位置まで退却するか、圧縮ブラストで吹き飛ばそうとするでしょう。
- ヘビー - 中: ヘビーは足が遅いため確実に狙われますが、彼の持つミニガンはごく短時間に大量のダメージを叩き出します。銃身を回転させていないヘビーは、効果的な反撃を開始するまでに大体数秒かかるので、わずかながらではありますが、より狙いたくなる標的となります。
- エンジニア - どちらかと言えば高い: エンジニアは基本的な自衛用武器しか持っておらず、彼らのセントリーガンの射程外では彼らはいいカモであると捉えられます。よく知られたエンジニアの戦術として、セントリーガンを待ち伏せ場所に建てておき、近くをうろついて敵を見つけ、隠しセントリーガンの所へおびき寄せるというものがあります。
- メディック - 非常に高い: メディックは味方の回復能力を持つため、普通は最優先攻撃目標となります。細身の体格と平均以上の移動速度により、重要なクラスではありますが、待ち伏せへおびき寄せるために素晴らしい役割を担えます。
- スナイパー - 高: スナイパーは彼我との距離が遠くはなれているときにこそ最高の仕事ができます。近距離ではスナイパーはその長所を失うため、退却して再び優位に立とうとするものです。
- スパイ - 高: 未変装のスパイを発見した敵プレイヤーは、透明化や変装といった脅威の芽を事前に摘むために注意をかなり惹きます。また、スパイはメディックのようなより優先度の高い味方クラスに変装できるため、より追撃の標的とされやすくなることができます。
- コントロールポイント - 高: 多くのゲームモードにおける主要目標物であり、チームは素早くCPを奪取して(キングオブザヒルではこの傾向が高い)その後退却するか、「無防備」なCPに敵を誘い込んでから十字砲火を仕掛けるかのどちらかを選択することになり、あるいは攻撃/防衛マップであれば無警戒な敵を補足するためにわざと防衛チームを隠れさせておくこともあります。前者は完全CPマップにも応用できます。新たに奪取したCPへ敵を全軍で突撃させ、全滅させることで得た敵の増援が到着するまでの空白時間を利用して前線を押し上げるというものです。
クラス別の待ち伏せ戦術
スカウト
- 持ち前の移動速度と散弾銃の高火力により、スカウトは危険な伏兵と化す。
- 脇道と移動速度を利用して敵に側面攻撃を仕掛けよう。
- 敵の防衛線の裏をかくのが難しい場合は、喉ごしガツン! アトミックパンチで正面突破し敵の背後に回り込もう。
- クリティコーラを使用することで、一度の待ち伏せでかなりの量のダメージを与えることが出来る。これを最大限に活かすため、散弾銃またはShortstopを使用しよう。装弾数が少なくリロード時間の長いForce-A-Natureは理想的な武器とはいえない。
- エイム力に自信があり、敵に接近する能力があるならば、Force-A-Natureは二発しか装填できずリロードがとても遅いという欠点はあるが、スカウトのどのプライマリ武器よりも高い瞬間火力を出せる。
- Baby Face's Blasterによって得られた最大の移動速度は、スカウトが敵に素早く接近し敵の攻撃から逃げることを可能にする。通常の6発より少ない4発しか装填できないため狙いは正確につけよう。
ソルジャー
- ロケットジャンプでプレイヤーの平均的な目線よりも高所、例えばゲートの上や積み上げられた木箱の頂上などに陣取ることができる。そしてゲートを通ろうとする敵にロケットの雨を降らせてやることが可能となる。
- Mantreadsを装備して敵の頭上に着地すれば追加のダメージを与えられる。
パイロ
- マップ上の曲がり角や別のエリアへと出入口の付近に待ち伏せ、火炎放射器の限られた射程の短所を補おう。
- プレイヤーは正面と側面を警戒する傾向はあるが、頭上までは確認しない。それゆえ待ち伏せのもう一つの作戦は頭上から飛びかかることだ。この待ち伏せ方法は敵を攻撃する集団の真ん中に着地できるため、炎を噴きながら回れば数秒で敵全員を火の海へ捕らえられる。自由落下速度は移動速度よりも速いという長所もある。この戦法が可能なのは飛び降りられる縁がある場合のみで、敵チームに事前に対処される可能性もある。
- 時々、曲がり角の裏に隠れている際に、火炎放射器が角から飛び出してしまい、奇襲が台無しになってしまう。サブ武器か近接武器に持ち帰ることでこれを防げるが、後で持ち替える手間が生まれる。
- Backburnerは敵の背後から攻撃すれば100%クリティカルとなるため、素晴らしい奇襲用武器だ。
- 待ち伏せ攻撃後は、退却するふりをして敵の視界から消えよう。敵の中にはあと少しでトドメを刺せるはずだと追ってくる者もいるので、再度待ち伏せ出来る可能性が生まれる。
デモマン
- 粘着爆弾は待ち伏せにおあつらえ向きだ。出入口、曲がり角、その他どこでも、敵が通る際に普通見ないような場所は粘着爆弾の罠を仕掛ける絶好の場所だ。
- Scottish Resistanceの能力により複数箇所での待ち伏せが可能となる。敵の集団がやってきたら数個だけを起爆して敵を退け、第二波用の粘着爆弾を残しておける。
- 普通は狭い場所を待ち伏せ場所として使用するので、開けた場所とは異なり、仕掛ける粘着爆弾は3,4個を狭めて配置すれば十分だ。爆風の半径は狭まるが、粘着爆弾の爆発ダメージは、たとえ個々が最小ダメージしか与えなかったとしても、普通はどんなクラスでも一回の起爆で倒すことが出来る。
- Ullapool CaberはChargin' Targeと併用すれば完璧な待ち伏せ用武器だ。この武器はその大爆発ダメージにより、一撃で複数の敵を倒す可能性を秘めている。爆発ダメージを与えられるのは最初の一撃のみであることと、自爆ダメージを受けることは頭に入れておこう。
ヘビー
- ヘビーは曲がり角からミニガンの銃身を回転させながら飛び出すことで、無警戒に前進してくる敵チームに大打撃を与えることが出来る。この戦術は、ヘビーが与えられる秒間ダメージは接近戦で特に高まることから、とりわけ有効となる。
- Gloves of Running Urgentlyを装備すれば、ほぼ全てのクラスと等速になるため、他のヘビーたちよりも速く戦場へ駆けつけられる。しかし装備中は被ダメージ量が増加してしまう。
- 待ち伏せにナターシャを使えば、その減速効果により、敵の逃走を妨げる事が可能になり、減少したダメージ量は近距離から撃つことで補える。また、ナターシャは通常のミニガンより銃身回転音が静かなため、敵は待ち伏せに気付くことがより困難になる。
- Tomislavは連射速度が20%低下している代わりに、銃身回転音は無音なうえ回転しきるまでの時間が10%短いため、直撃させればどんなクラスでもものの数秒で倒すに十分なダメージを与えられる。加えて高速な銃身回転速度により、他のどんなミニガンを装備したヘビーよりも、待ち伏せ時の敵への反応速度が向上する。無音なのは銃身回転音のみであり、発砲すれば銃声は発生することは頭に入れておくこと。
エンジニア
- レベル1のセントリーガンは小さく、発する音も比較的小さいため、待ち伏せに向いており、出入口のような粘着爆弾にとって理想的な罠の仕掛け場所と同じ位置が理想的だ。
- レベル1のセントリーガンと同じく、ミニセントリーも低コストで高速設置が可能という利点を有している。これにより、戦闘エリアで素早く待ち伏せを仕掛ける、または逃げる必要が生まれた時のしんがりとしても有用だ。
- 障害物によってセントリーガンのセンサーが遮られてしまい、待ち伏せが台無しにならないように気を付けよう。
- 敵は二度も同じ罠には引っかからない。待ち伏せの持つ奇襲という特性を失わないために、待ち伏せ成功後はセントリーガンを移動させよう。
スナイパー
- スナイパーはステルスに特化したクラスではないが、近距離でHuntsmanを完全チャージしてヘッドショットをキメれば即座に360ダメージを与えられ、この戦術は曲がり角であらかじめ弦を引き絞っておけばより簡単になる。もし完全に引き絞れなかったとしても、ヘビーを除く全クラスを倒すに十分な威力を持つ。
- より難しい戦術ではあるが、スナイパーライフルで敵陣の裏に忍び込んで待ち伏せをやってのけることもできる。熟練のスナイパーならば敵の後頭部へのヘッドショットを簡単にキメられるだろう。
スパイ
- 透明化または変装して物陰や曲がり角の裏に隠れるのはスパイの常套手段だ。潜伏場所を気付かずに通り過ぎる敵を簡単に待ち伏せられ、いきなりバックスタブをキメることができる。Dead Ringerは正しく使えばこの戦術をより容易にする。
- 大規模戦闘が起こっているエリアでは、Cloak and Daggerで物陰に潜むことが出来る。これで味方の方へ向かう敵を処理することが可能となる。
- 潜伏とYour Eternal Rewardの組み合わせは効果的な戦術だ。戦闘のまっただ中にいる敵の真後ろで透明化を解除し、素早く刺し殺せば、この武器の効果によりスパイの痕跡をほとんど残さない。
待ち伏せの対処法
待ち伏せはその性質上、完全な奇襲をもって行うものであるため、普通これから逃れるには退却するしかない。しかし、そもそも待ち伏せを避ける方法はある。
回避法
- 粘着爆弾を見つけ出し、可能ならば撃ち壊すか吹き飛ばす。
- 敵が潜んでいそうな場所を予想し、その向こう側から武器を撃ちながら入る。
- 狭路は素早く進むか、可能ならば迂回する。
- パイロのメイン武器のノズルに目を見張る。大きく長い武器なので、装備中は角から飛び出がちだ。
- 特定のクラスが発する音に耳をすませる。例えばミニガンの銃身回転音、スパイの透明化解除音、セントリーガンの駆動音などだ。
- 出入口に入るときまたは曲がり角を曲がるときは、待ち伏せしていそうな場所に一瞬姿をチラ見せして、敵が反応する前にすぐに引っ込むと良い。
反撃法
- 可能ならば二度も同じ経路を使用しないこと。その経路は敵が理想的な待ち伏せ場所として見張っているかもしれない。
- 敵陣の後ろに隠れたスパイは待ち伏せ場所を中継して味方の元へと戻ることが出来る。
- ユーバーチャージが完了していない限り、待ち伏せ場所を突っ切るのは危険な自殺行為だ。
マップ別の待ち伏せ場所
2Fort
- 機密情報があるエリアの前の中庭部分。
- 敵陣地のへの2つの入り口どちらかの角の近く。
- 下水道のへの2つの入り口どちらかの角の近く。
- 陣地から下水道へと続く階段の下の小さな角。
- 下水道から上に上がってすぐにある木箱(RED側陣地)または樽(BLU側陣地)。
- 両陣地の格子床 - 正面入口を見下ろせる。
- 両陣地の入り口と中庭の間にある棚部分(敵はたいてい入り口から中庭へ直行するのでここを見ない)。
Dustbowl
- 第一ステージ、BLU陣地から第一CPに続く出口小屋の裏。谷を挟んだ向こう側からは簡単に見つかってしまうが、CPに直進するBLUに対する理想的な待ち伏せ場所であり、谷を通るプレイヤーにも上から攻撃できる。
- 第一ステージ、第二CPから小屋への階段の上。階段に向かう多くのプレイヤーはまっすぐ階段を通って小屋へ向かうので、時に誰かが近くに居ても無視する。
- 第二ステージ、第二CPへと繋がるトンネルの終点。ここのトンネル出口には木製のヘリがあり(エンジニアがよくセントリーガンを建てている)、パイロは現れたアタッカーに飛びかかって攻撃でき、またはREDプレイヤーはトンネルを出てまっすぐCPに向かうBLUプレイヤーを攻撃できる。
Granary
- 第二CPから中央CPへと繋がる頭上に渡っている通路の円形の出口。
- 第二CP防衛側の上にある足場。防衛側がREDの場合、CPの真上の看板にも登れる。
Pipeline
- 第一ステージ、スポーン地点横のスナイパーのキャンプ場所へと繋がる階段。敵がスナイパーのキャンプ場所へと階段を登っている最中にその下へ飛び降りれば敵の退路を断つことが出来る。
Steel
Steel はマップの大部分が死角や狭路で成るため、近距離戦クラスが得意とする。
具体的な待ち伏せ場所は以下の通り:
- コントロールポイントEを見下ろせる窓部屋。ここはコントロールポイントAから行くことができ、REDのスポーン地点のすぐ隣にある。BLUのスパイは簡単に敵陣に潜り込むことが出来る。
Well
- 中央CPの入り口外側あるいは内側の線路の隣。
- 第四CPへと続くドアの隣(パイロにとっては水辺に近すぎるが)。
- 列車の裏。
- 井戸の入り口および出口。